事業者としての年賀はがきの位置づけ

みなさま、あけましておめでとうございます。本年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

 

ここ数年で年賀状を廃止される方も多くなっております。弊所としましては、賀詞交換というよりも広告媒体としての意味合いで使用しており、以下のルールに従って送付しています。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

  1. 通信面には、賀詞のあいさつよりも弊所を知ってもらうための広告の意味合いが強い内容としています。
  2. 個人的に当方が喪中に該当していたとしても、利用拡大のためのDMのようなものなので、年賀状を送付します。
  3. ただし、相手方から喪中のあいさつが送られてきたときは、年賀状を送付しません。また、年賀状の拒否の連絡を頂いたものについては、翌年以降送付をしないこととしています。(オプトアウトによる宣伝広告の受取拒否)

 

結局は何が言いたいかといいますと、世間が年賀状を出すタイミングに最適の広告媒体があるのに、私用で扱うときの認識と同様に扱っていることが、一事業者としては非常に残念に思います。

 

メールやLINEでやり取りできる相手方には電子型の年賀状もよろしいかと思います。ただ、メールでやり取りしていない潜在顧客や、昨年ご利用いただいたお客さまにつきましては、年賀状というアイテムを利用することで、固定客にすることができるかもしれません。

 

また、年賀状は「①受け取ったとき」と「②お年玉抽選発表のとき」の2度にわたり目を通してくれる可能性があります。その特性もご理解の上、これからもずっと続けていただけるアイテムだということをお話しいたします。

 

これも郵便局時代の郵便セールスリーダーとしての話法として教えてもらったことなんですけどね・・・

広告の種類

最近の傾向としましては、新聞折り込み、雑誌掲載、ダイレクトメールなどの従来の広告に加えて、電子メール、Facebook広告・Instagram広告などのSNSによるものも増えてきています。

 

広告には以下の通り大きく3つの種類があります。

  • インターネット(web)広告:スマートフォンの登場によりインターネット普及率は今や8割程度に増加しました。広告料は比較的安めに設定されており、現在ではこちらの方がメインの広告媒体へと成長しています。
  • マスメディア広告:テレビ・ラジオ・新聞・雑誌による広告のことをいいます。広告料は比較的高めに設定されています。
  • セールスプロモーション(SP)広告:以上の2つの広告に該当しない広告のことをいいます。自社の顧客リストを利用したダイレクトメール、電子メール、会員誌広告、店舗内でのPOP広告などがあります。広告料は他に比べて一番低いのですが、極めて限定的な広告媒体となります。今回のテーマである年賀状や、広告付き名刺はこのカテゴリに属します。

 

広告は1種類だけでなく、それぞれの特性に生かした使い方をしていくのが効果的です。

インターネット(web)広告

リスティング広告

Googleなどの検索エンジンから誘導する広告で、クリック数によって広告料が加算される仕組みとなっています。

 

インターネットで検索して自社を見つけてくれるので、検索している顧客は訴求率が高く、費用対効果は抜群といえます。ただし、より魅力的な広告でなければ他社同業者に負けてしまうこととなりますので、広告専門業者への料金の方が高くなってしまうこともあります。

SNS広告

LINE、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSに掲載する広告のことをいいます。拠点から○kmとか、年齢層、キーワード、掲載期間などを設定し、それに基づいて広告を掲載してくれます。広告料は外国通貨で取引されるので若干の為替相場は関係するものの、予算に合わせて広告を依頼することができるので、慣れれば定期的に利用することができます。

 

それぞれのSNSによって利用年齢層が異なるので、利用する際には注意が必要です。

  • LINE:LINE(商用)ページでは、基本的に電子メールと同じように繋がっている人に対する広告となります。私は使ったことありませんが、他のツールにより広範囲のLINE利用者に宣伝することが可能です。
  • Facebook:利用者に中高年齢層の個人や個人事業者が多いという特徴があります。私もこれメインで使っています。
  • Twitter・Instagram:Facebookと比べて利用者は若年層が多いという特徴があります。

 

その他、メールマガジン広告、アフィリエイト広告、バナー広告、動画広告(YouTube)などがあります。

マスメディア広告

新聞掲載・チラシ折り込み

新聞を購読している全年齢層に宛てて送ることができる広告です。現在ではおよそ全体の3分の2程度の購読率となっており、若年層に行くほど購読率は下がっている傾向にあります。

また、新聞のほかに地元限定のフリーペーパーがあります。フリーペーパー広告を使えば、ピンポイントの効果が期待できます。

 

毎日または隔日発刊のため、1回のみの広告では、他に紛れて効果が薄くなってしまうおそれがあります。スーパーの特売チラシの方が目立ってしまい、売るものによってはそのままゴミになりそうな危険性があります。そのため、継続的に出す必要があり、結果的にコスト高となってしまいます。

 

※厳密に分類すると、新聞掲載はマスメディア広告、新聞折込は後述するセールスプロモーション広告になります。

ラジオ広告

いわゆるラジオCMですが、最近では地元FMがあり、その地域に合わせて広告を打つことができます。音声だけとなりますが、テレビCMの10分の1程度の費用で済み、製作時間も少ないことが特徴です。

 

ちなみに旭川の放送局は「FMりべーる」です。個人的にはラジオCMを使ったことはないのですが、仕事柄ゲストとして招待して頂いたことがあります。パーソナリティの方とご縁があれば使える手ではあります。

 

雑誌広告とテレビ広告は利用したことがないため、ここでは割愛させていただきます。

セールスプロモーション(SP)広告

ここでは、ダイレクトメールと郵便の使い方についてお話いたします。

 

その他SP広告には、ポスティングがあります。起業当初は、自分で作ったチラシを5,000軒以上ポスティングをした経験がありますが、マンションだと入れなかったり、空き部屋かどうかわからないこともあり無駄なコストがかかってしまうデメリットがあります。

 

郵便局の現役時代には、ポスティングもゆうちょやかんぽの案内で炎天下や豪雪の中歩き回りましたが、ポスティングだからといって受け箱に投函するだけではありません(ゴミ箱直行です)。きちんとお客さまに会ってご挨拶するとともに、自分の顔を覚えてもらうために行わなければ意味がありません。また、自社の商圏やご家族構成などを把握することも可能となります。

 

ダイレクトメール

基本的にダイレクトメールは、顧客リスト(住所録)がなければ、出すことができません。大体は、はがきによるものが多いとされています。

 

そこでご紹介したいのは、郵便局の「タウンメール」です。この商品は、顧客リストがなくてもダイレクトメールを出すことができます。例えば○条○丁目~○条○丁目までの住宅というように場所を指定して送付することが可能です。また、不在世帯には配達することが極めて少なく、家族構成も把握しているため、20代の女性が多い地域を選択して送付することもできます。

 

ただし、指定地域全戸配布のため、20代の女性が住んでいる世帯のみ配達とか、特定の世帯を除いて配達はできません。

 

また、はがき以外の郵便物を同じように配達できる「タウンプラス」という商品もあります。興味がある方は、お近くの郵便局でご相談ください。

おまけ

その他郵便局で使えそうな情報をこの機会にご紹介いたします。

 

【別納郵便】

郵便物が10通以上で、切手を貼るのが面倒と思われている方には、別納郵便がおすすめです。郵便局窓口にて10通以上であれば、別納スタンプによる発送が可能となります。別納郵便物差出票に住所・氏名を記入する手間はありますが、切手を貼る必要がありませんので、時間を無駄にすることがなくなります。

 

ちなみに、100枚程度なら切手で貼ってくださいとお願いすれば、大体は応じてくれるので聞いてみてはいかがでしょうか。

 

【区内特別郵便】

同一形状・同一料金・同一配達区域の郵便物が100通以上あれば、割引料金が適用されます。

例えば、84円の定形郵便物であれば、1通73円(2023年1月現在)で計算してくれます。ただし、切手ではなく区内特別郵便のスタンプ表記となります。

 

(同一配達区域の例)

郵便番号上3桁が「070」の配達郵便局は旭川中央郵便局となります。中心部や春光、神楽、神居などの郵便物が100通あれば割引き可能です。

 

同様に「079」(ただし他市町村を除く)の配達区域は永山郵便局となります。

 

最後に「078」(ただし他市町村を除く)の配達区域は旭川東郵便局となりますが、ここが旭川の配達拠点となっていますので、実は複雑です。旭川東郵便局は、東川や東神楽、美瑛、当麻などの近隣の町も配達区域となっています。こちらの区域の場合は、郵便局でご相談していただければと思います。